空きっ腹にたましい

初谷むいのたのしいブログ

7/31.8/1 .2 ことばでもとどかないことばかりだ

最近はずっと眠くて、ねむらなければならない。すごくねむたい。でも早めにねむろうとすると、ねむれない。みたいな感じで、おとといの夜はしょうがないから本を読んだ。『グレート生活アドベンチャー』という本で、五反田団の主催の前田司郎さんがかいた小説だ。この本が原作の、『偉大なる生活の冒険』という舞台を観て、すごくよかったからその場で買った。舞台と小説と、結構雰囲気が違っていた。どっちもよかったけど、舞台の方がなんというか身にしみる感じで、好きだった。ラストシーンがいいんだよ〜。ネタバレっぽいことを書きたいので末尾に書く。観てなくて、観る予定の人は気をつけて。

 

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あっという間に日記を始めてから1ヶ月経った。ときどきさぼってるけど、正直ここまでちゃんと続くとは思わなかった……。うれしいな。文章を書くと心の調子がわりと良い。信じられるものは文章とテレパシーだけだ……。

とかいって実は日記をかいている場合ではなく、原稿はもりもり溜まっている。締め切りを延ばしてもらっているものも(実はほぼ初めて)ある……。依頼はなるべく断らないようにしてるから、ぎりぎりだけどまた増えてしまった。ありがてえ、ほんとに、、と思う一方で、これ大丈夫か?と思う。みなさん、心配いりません、わたし、がんばります……。うん、がんばらなきゃ。

 

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ずっと、短歌やめてもいいよ、って言われたい気がしていた。取り柄がないから、唯一の取り柄?の短歌以外の部分を肯定されてみたかった。んだけど、多分これはよくないやつだな、と最近ようやく気づいた。わたしはいつも気づくのが遅い。

どちらかというと、短歌を褒められたかったのだ。とくべつだって言われたかったのだ。わたしに価値なんかなくたって、わたしのつくるものにものすごい価値があるのなら、わたしは生きてたっていいはずだ。そういう状態が前提としてあって、それくらい価値がある歌ができなくなっちゃったって、いいよって言われることに、価値があったのだ。わたし、の価値はそこでようやく輝き出すはずなのだ。でもきっと、わたしはそれには満足できないんだと思う。ようやく気づいて、ちょっと涙が出た。いい歌をたくさん作って、大丈夫で、元気でいたい。

そんなわけで、ねむらない樹vol.3にわたもふ、という連作が載っています。

わたしもおまえもきっと大丈夫だよ。

 

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あたまぶつけたときにする、味ってあるじゃないですか。苦い感じの。あれがずっとしていて、なんかへんな感じ。ちょっと疲れてるみたいなので、とりあえず寝ます。明日も楽しい1日になるといいね。

 

♡今日の短歌♡

お風呂上がりに喉が渇いて水がなくって干からびてく感じだすべて

 

♡今日の音楽♡

言選り/Maison book girl

 

以下ネタバレ(検索とかで出ちゃったらアレなので、消すかもだけど)

 

 

 

 

 

 

 

偉大なる生活の冒険のラストシーンで、久しぶりに帰ってきた『女』がわんわん泣きながら、こわい!こわい!と叫び、転がり回る。何があったのかとかは明示的になっていなくて、どうやら既婚者の恋人との間に何かあったっぽくはあるのだけど、たぶんそういうことだけが原因ではなくて、ぜんぶが、こわいんじゃないかと思う。それに対して『男』が、そっち行っちゃダメだ、と言って『女』の口に蟹を放り込んで、味わって、蟹を感じるんだ、となだめるんだけど、男はここで、おれそっち行ったことある、と言ったような気がする(台本を読んだけど載ってなかったから、聞き間違いかもしれない)。そっち、とはすなわちこわいほう、のことで、日常を送っているとなんとなくみることのない、こわさのゴミ箱、みたいな……。なんだかわからない将来への不安とか、なんで生きてんだーとか、自分ってもしかして、未来ないんじゃね?とか、そういう気持ちのかけらは放っておくと心のゴミ箱に収まりきらなくなって、見ざるを得なくなる、ことがある。あった。こわいよーと言ってギャーギャー泣いた事もある。だからあの描写は、なんというか切実で、迫ってきた。蟹を食べて、うまいーでもこわいー、別にわたしは蟹なんか味わいたくないー、とわんわん泣きながら叫ぶ感じは、完全に、わかる、ものだった。

ところで、大丈夫、ってなんだろう。男は女に、結婚しよう、という、大丈夫だよ、なんとかなるよ、という。はっきり言ってなんとかならない。この男、というのはおそらく婚姻制度のこともよくわかっていないような描写がされている。でも男は大丈夫、という確信を持っている。そうやって、やっていけばいいんだよ、……。と言って舞台は終わる。そうやって、ってどうやって?こわい側に行かないようにして、ということなのだろうか。死んだ人がいて、自分は生きている側にいる。しょーもないかもしれないけど、とりあえずなんか生きている。生きるのは大変だ。生きているだけで税金を払わなくてはならないし、働かないとおうちにも住めないし、ごはんも食べられない。困っちゃうな。ただ生きているだけで、良いというわけにはいかないのかもしれない。考えるのをやめろ、と男は度々いう。考えない方がいいよ。蟹とか食べて、自分が考えちゃうのをなんとかなだめながら、考えない、方がいいのかな……。とかいろいろ考えちゃった。もう少し考えなきゃと思う。ここを書きながら、え、あれ、もう考えてんじゃん、とウケてしまった。

いろいろごちゃごちゃ言ったけど、なにはともあれ脚本がよければ役者さんもみなさんすごく魅力的で、すごくよかった。前田司郎さんの演じる男は、なんというかしょうもないんだけどへんにやさしくて、子どもみたいで、参った……。すごかったなー。また観に行こう……。