空きっ腹にたましい

初谷むいのたのしいブログ

7/8 パーティの最後はきっと出会うよ 君なら大丈夫

今日はすごく寒いね。震えながらメガドンキに入って、エスカレーターに乗ったら、手すりがめっちゃあったかくて、なんだかすごく切なくなった。

わたしは自分がかわいそうだと安心してしまう。さいきんはずいぶんましになったけど、小さい頃からいろんなことに罪悪感があった。なんにもしてなくても、生きてるだけで、すこしでも失敗したり、他の人に迷惑をかけたりしたら死にたくなった。そういうときは、自分をかわいそうな目に合わせるとつじつまがあっているような感じがしてほっとした。不健康だよね。ずいぶん健康になった。さむくても、手すりはあったかいし、家に帰ったらやさしいお湯やおふとんがあるから、だいじょうぶ。わたしはどんどん大丈夫になるよ。

 

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ときどき、みんながいなくなることがこわくなる。大切な人が死んでしまうことを想像すると恐ろしくて目の前がちかちかする。大地震が起こる。すべてを覆う津波が来る。隕石が降ってくる。政治が終わる。会社をクビになる。わたしはたくさんのことがこわい。ちいさいころ、母に、おかあさん、死なない?と何度も聞いた。死なないよ、と毎回答えてくれた。それは嘘だったけれど、わたしはとても安心して、よく眠れた。最近、好きな人に同じことを聞いたら、〇〇ちゃんが死んだらやだー!おれは〇〇ちゃんと歳をとって同時に死ぬ!と言い放っていて安心した。みんな、わたしに嘘をついてくれてありがとう。嘘でいいんだ。大抵のことは杞憂であり可能性であり絶対なのだけど、わたしがそれを知ることはできない。嘘がわたしの毛布になる。大地震は起きないし、日本はなんとかなるし、わたしはクビにならないで、ずーっと幸せに暮らす。わたしは安心して眠る。

 

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終わりがわかっていないと不安で、一人が死んだり、溶けたり、植物になったり、金属になったり、光になったりする恋人たちの物語ばかり書いていた。だいたいあらすじはおなじで、おたがいが大切だとふたりが気づいた途端、ふたりは永遠に離れ離れになった。離れ離れになってもおたがいのことは大切で、だけどひとりでも生きていってしまう人々の物語だ。

いま手元にないから引用ができないんだけど、小説『ジョゼと虎と魚たち』のラストがとても好きだ。とりあえずいまをしあわせに生きるけど、さよならの準備はいつだってできている、というのが理想的な在り方だと、今も思っている。

 

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おとなになったら、こわいものがなくなると思っていたし、実際少しずつ減ってきた。だけどときどきいろんなことがこわくていまだに泣いてしまう。こどもみたいにあられもなく泣いてしまうこともある。そういうときわたしはかなりかわいそうで、自分がかわいそうなことにだんだん安心して、泣き疲れて眠る。ばかだ。ばかみたいに、わたしはよくできている。

 

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こわくなくなることも、かわいそうな自分に安心しなくなることも、きっとないような気がしている。しんどいよ。果てしないよ。情けないよ。わたしたちは、ほんとうは、生きてさえいればそれでいいのに。

 

♡今日の短歌♡

さくらんぼに小さく花が付いていてその花の小ささ茶色さに涙……

 

♡今日の音楽♡

MOONLIGHT/tofubeats